豪州旅行2013

2013年04月26日

1日目〜出発

旅行日にしては珍しく午後出発なので、朝はかなりゆっくりできた。寮で朝食をとってしばらくゆっくりしてから出発。いつも通りJRで三ノ宮まで出たが、日中移動で混雑は気にする必要も急ぐ必要もないので、三ノ宮からは安い阪急ルートを選択。十三まで神戸線で出て宝塚線で蛍池まで移動し、モノレールで大阪空港まで。

今回からクリスタル会員なので、優先チェックインを受けて軽く昼食をとってから、ラウンジでマッタリ。機材到着遅れで15分遅れのアナウンスがあったので、変更後の時間が近づいてから搭乗口に行くと、今度は豪雨の影響でしばらく運行見合わせだとか。直前まで他の飛行機が離陸していたから、遅れてなければ飛べてたんだろうけどな。

仕方ないのでしばらく待つと、10分くらいして運行再開となり、無事搭乗開始。737の小型機ということもあって、クラスJは予約で満席とのことで、仕方なく普通席。

成田でも3時間以上乗り継ぎ時間があるので、ラウンジでたっぷりくつろいでから出国。国際線では優先搭乗サービスも受けられるので、先に乗り込んで非常口席に着席。足下がゆったりして楽でいい。

とりあえず映画を一本見て夕食をとってから就寝。食事サービスに結構時間を取られたこともあって、4時間くらいしか寝られそうにない。それでも寝ないよりはマシだし、何より明日の活動に支障を来してもいけないのでおとなしく休む。明日はいよいよオーストラリア上陸である。

2013年04月27日

2日目〜Cairnsへ

耳栓とアイマスクをして寝ていたが、朝食のざわざわ感で目覚めたら、ベストタイミングですぐに朝食を受け取れた。時刻は現地時間で4時半過ぎ。外は真っ暗だが、飛行機はすでにオーストラリア上空に入っているようだ。

とりあえず朝食をとってからもう一眠りしていたら、シドニー空港に到着。入国審査を経て一旦荷物を受け取り、通関を通ってから国内線乗り継ぎカウンタで荷物を預け直し。チェックイン自体は伊丹で済ませていたので、タグもそのままでBaggage dropのカウンタに荷物を預けるだけですんだ。

シドニーからはカンタス航空のB767型機でケアンズまで移動。国内線(といっても所要3時間)だが、しっかりとした機内食が出た。そして機内エンターテイメント用に、各座席にiPadが置いてある。食後はほとんど寝て過ごしていたが、ケアンズ到着前に目覚める。窓側席だったので外を見ると、晴れ渡る空、青い海が見えていたが、到着直前にはそれが一転、豪雨に変わる。

高度もかなり落として、滑走路の目の前まで来たところで機首を上げてエンジン全開で再上昇を開始。目の前を滑走路が通りすぎていった。豪雨のため着陸規制がかかったそうで、15分後に再トライするとのこと。あそこまで高度を下げられていても、そのまま着陸できなかったのだろうか。

ケアンズ空港上陸を一回りしてから再着陸。今度はすんなり着陸成功。荷物を受け取ってシドニーでし損ねていた両替をして、シャトルバスでホテルまで送ってもらう。

チェックインして荷物を部屋に置いてから、ブラブラと街に繰り出す。

Cairns駅とりあえず明日Tilt trainに乗車するケアンズ駅。ショッピングモールの奥にひっそりとあって、この情報を得ていなければ見つけるのに苦労しただろう。ホームは2面2線の対面式ホームだけど、列車はほとんど来ないので駅舎自体は小さい。そして土曜午後は休みだった。

Cairns海岸折角ケアンズに来たから海を見てこようと思って海まで行ったけど、ちょうど干潮の時間だったのか場所が悪かったのか、非常に残念な状態だった。近くの芝生では、水着姿の観光客がそこら中で寝転がっていたから、時間の問題かな。

駅前のショッピングモールのフードコートで夕食をとって、スーパーで買い物をしてからホテルに帰還。夕べはあまり眠れていないことだし、明日に備えて早めに寝よう・・・

2013年04月28日

3日目〜Tilt Train

ホテルで朝食をとってから出撃。昨日下見しておいたケアンズ駅まで徒歩移動。昨日は無人だった駅だが、今日は人もいてにわかに活気があった。とりあえず窓口に行ってチケットに交換しようとしたら、レシートのままでいいと言われたので、それはそのままにして、明後日のCountryLinkのXPTのチケットの支払いと発券だけ行った。

Kuranda Scenic Railway@Cairnsホームに行くと、2番線に観光列車である、Kuranda Scenic Railwayの列車が停車していた。昨日時間があれば乗りたいと思っていたが、ケアンズ発は午前中しか出ていないため断念した。DL2連で客車を牽引している。

Tilt Train@Cairnsしばらくホームをうろついていたら、ついにTilt Trainが入線。もとはJR四国8000系電車をベースに作られた振子式電車特急だったが、非電化区間であるケアンズ乗り入れ用に、DL2機でのプッシュプル運転に対応したTilt Trainが導入されている。振子機構は8000系と同じものだろう。

編成は前後にディーゼル機関車各1台+中間客車7両。うち1両(Car A)は荷物車のようだ。暗くて見にくかったけど、台車を見たところ振り子機構がついているのは中間客車だけで、機関車は普通の台車っぽい。運転士の乗り心地は悪くてもいいという欧州式だろうか?それとも制御方式が、日本みたいなマップ式ではなく、欧州のような先頭車の加速度フィードバック式だったりする?

Tilt Train機関車機関車の側面には、Titl Trainのロゴと途中の都市名が書かれていた。機関車毎に愛称として都市名をつけているのだろうか?



Tilt Train客車中間客車はなぜかラッピングされていた。何のラッピングかイマイチよく分からない。しかし動力を積まないただの客車なのに、車両重量は45.6tと新幹線並。まあ海外ならこんなものだろうけど。


Tilt Train車内ケアンズ-ブリスベン間のTilt Trainはビジネスクラスのみのモノクラス編成で、座席は1+2列配置。指定された席は1列側の座席。最初は海側がいいかと思ったけど、Google mapを追いかけると海は全く見えないことが分かり、特に気にしなかった。ちなみに一人掛け席は山側だった。

Tilt Train座席一人掛けの座席。左右はゆったりしているが、前後は東海道新幹線の普通車より狭いくらい。それでも余裕で足を組めるくらいのスペースはあるので、乗ってる分には楽だけど。


Tilt Train食堂車Tilt Trainは約24時間かけてケアンズ−ブリスベン間を走行するため、当然食堂車も備えている。どちらかというと簡易料理ばかりで、ビストロカーに近い感じだけど。



Tilt Train車窓1ケアンズ発車後、列車はひたすらサトウキビ畑の中を南下する(写真は山間部走行時のもの)。あちこちでサトウキビの運搬線路と直交交差するので、そのたびに速度制限がかかっていて非常に疲れる。全般的にかなりゆっくり走っている印象で、最高速度は90km/hくらい。

昼食昼前になるとホットミールの注文を取りにスタッフが回ってきた。折角なのでランチセットを注文。ホットミール、パン、ジュース、デザート、紅茶/コーヒーのセット。ホットミールにはソーセージ&マッシュを頼んだ(ここではBangers&Mashというらしい)。結構なボリュームだった。

Tilt Train車窓その後もサトウキビ畑の中をひたすら走る。本当にサトウキビしかないのかというくらい。沖縄に鉄道があればこんな感じなのだろうかと思う。



サトウキビ鉄道サトウキビ畑の線路の撮影に成功。ゲージはかなり狭い。





Townsvilleの手前あたりから少し速度が上がり、時々110km/h台を出すようになったみたい。このあたりに来て、ようやく昨日から感じていた違和感の正体に気付いた。南半球だから太陽は日中南じゃなく北に出ているんだ。昨日はそれに気付かず、太陽の位置から方角を判断して移動しようとしたら何かおかしく、海の方角と整合が取れないことに軽く混乱したが、このせいだったのか。こんなこと、南半球に来ない限り気にしないとはいえ、前回ニュージーランドに行ったときにはなぜ何の疑問も浮かばなかったのだろうかorz

Townsville駅Townsville駅。10分停車するのでホームに出て小休止。外気温は30℃ありかなり暑い。車内はエアコンが効きすぎて寒いくらいだったので、気温のギャップが激しくて疲れる...



Tilt Train車窓3Townsvilleを出ると少し景色が変わってきた。速度も少し上がった気がする。それでもサトウキビ畑は相変わらず多いが。それでもヤシの木とかは見られなくなったので、もう南国(北国?)は過ぎ去ったのだろう。

日が完全に暮れてBowenを過ぎたあたりからさらに速度が上がり、しばしば140km/h台の高速走行を行うようになる。ケアンズを出た頃は振り遅れが起きているのか、あまり振子が効いていない感じだったけど、いつの間にかスムーズな曲線走行を行うようになっている。

夕食の注文も来たけど、夜は軽めにしようとシーザーサラダとソーセージロールで済ませた(意外とがっつりだったけど)。駅の近く以外は本当に何もないので、夜になると外は明かりひとつ見えない。外も見えないの、本を読んだり音楽を聴いたりして過ごす。車内エンターテイメントは当然英語しかないし、あまり面白そうな映画もやっていないからパス。

Mackay駅夜9時前にMackay駅に到着。ここでも10分ほど停車するというので、ホームに降りる。気温は24℃くらいまで下がっているようで、大分涼しくなっている。ここまでのところは時間通りに走っているようだ。

Mackay駅を出て少しすると、何の放送もなく突然車内が消灯された。9時過ぎが消灯時間のようだ。本を読んでいたので、読書用ライトを付けて区切りのいいところまで読んでから就寝準備にかかる。外は何もなくても、車内の明かりを消せばそこそこ外が見えた。自分の席からじゃ分からないが、月明かりか星明かりくらいはあるのだろうか。

しばらく夜景を眺めてから、少し早めの就寝。明日に続く。

2013年04月29日

4日目〜Brisbane到着

6時半くらいに車内の照明がつけられ、ざわざわし始めるので目が覚めた。その後しばらくして入った放送によると、Rockhampton駅の発車が遅れたため約40分遅れで運転中だとか。まあ急ぐ旅ではないので、その程度の遅れはどうということはない。

Tilt Train車窓車窓の雰囲気は大分変わった気がするけど、相変わらず自然が多く文明はあまり見られない。




しばらくぼーっと景色を眺めて目が覚めてきてから、食堂車に行って朝食を調達。ソーセージ、卵焼き?、ベーコン、ハッシュドブラウンのセットとコーヒー。食堂車の座席は今日も一杯だったので、自分の席に持って帰って景色を眺めながら食事。

車内エンターテイメント装置夜が明けてからはがんばり気味で、最高155km/hまで確認した。これくらい速度を出すと快適だ。軌道はあまりよくないだろうけど、空気バネが柔らかいので乗り心地はそれほど気にならず(それでも北の方の区間では頻繁に空気バネが底付きしてたけど)。振子は快調。

Tilt Train車窓ブリスベンが近づいて近郊電車が走る路線に入っても、駅周辺以外は相変わらず自然たっぷり。こんな謎の岩もあるくらい。




ブリスベン市内に入ると、程なくして長距離列車のターミナルであるBrisbane Roma Street駅に到着。定刻より約1時間20分遅れでの到着。結果的に乗車時間は約25時間15分。

Tilt Train車内最後に車内をもう一度撮影。ゆったりしているといっても、25時間以上乗り続けると流石に疲れる。後ろの方に車いすスペースがあって体を伸ばしたりできたのがせめてもの救いかもしれないが。


Tilt Train(EMU)@Brisbane到着ホームの奥にはRockhampton行きのTilt Trainが停車していた。こちらは電化区間のみの走行になるので、EMUタイプになる。これこそまさにJR四国8000系ベースの車両だ。こちらはビジネスクラスだけでなく横4列のエコノミークラスも備えている。

とりあえず駅を出て、駅近くのホテルに入る。まだ11時前だったけど、チェックインしたら部屋に入れてくれた。海外はこのパターンが多い。フロントのおばちゃんに「こんな時間にどこから来たんだ?」と聞かれたので、「ケアンズから列車で」というとたいそう驚かれた。横にいたおばちゃんには、「日本から来るより時間がかかっただろう」と言われた。全くその通りだ。まだまだ序の口だけど:P

とりあえず部屋に荷物を置いて一休みしてから待ちをブラブラする。ケアンズほどではないのだろうけど、かなり暑いので少し歩くだけでも疲れる。

ブリスベン川ブリスベン川は一昨日の雨の影響か、かなり濁っていて残念な感じだった。





ブリスベンはケアンズと違って結構な都会だったが、特に行きたいところもないので、繁華街をブラブラして店を回ったり、ブリスベン川の対岸にある博物館に入って中を見たりしていたらいい具合に時間がつぶれた。夕方になってから夕食を取りに行こうとしたら、軽食店やフードコートの類は6時くらいで軒並み閉まってしまっていたので、明日の朝食を買うついでにスーパーの総菜コーナーで夕食も一緒に調達し、部屋で食べることにした。

さて明日はXPTでシドニーを目指す。

2013年04月30日

5日目〜XPT

今日は朝食付きのプランではなかったので(付いていても食べる時間はないだろうけど)、昨夜買ってきた総菜を部屋で食べてからチェックアウト。再びRoma Street駅まで歩いて移動。昨日XPTというかCountryLink社の乗り場を確認するのを忘れていたなと思っていたら、コンコースに立て看と係員がいて誘導してくれたため、難なくホームに上がれた。

XPT@BrisbaneすでにXPTは入線済み。英国でFGW等でよく使われているタイプと同じ、ディーゼル機関車2両で挟み込む形のプッシュプルタイプ。Tilt Train同様ホームにチェックインカウンタがあり、そこで荷物を預ける。


XPT客車客車はどちらかというと、Amtrakに近い感じのステンレス車両。Tilt Trainほどではないけど、車内はエアコンが強め。




Brisbane Roma St駅QueensLand Railは狭軌で、CountryLinkは標準軌。XPT乗り場は独立かと思いきや、隣は三線軌条でこちら側は狭軌のレールを標準軌で挟み込んだ四線軌条だった。三線だけにしなかったのは手前に一本引くととホームに接触するが、反対側に引くと隣の線路と干渉するとかかな?

XPT車内今日もファーストクラスだけど、車内は普通車と同じ4列配置。リクライニング角が深いのと、前後のシートピッチが若干広い気がしないでもない(ちゃんと比べてはいないので分からない)。写真はブリスベンで撮ったものはぶれていたので、シドニー到着後のもの

XPT座席ファーストクラスの座席。普通車と比べてどうかは分からないけど、シートピッチは十分なので、これなら13時間半乗っても大丈夫そうだ。



Roma Street駅発車後、しばらくはQueensland Railの近郊路線を走る(線路は3線軌道か4線軌道だろうけど)。郊外に出ると狭軌の線路とは完全に分かれ、シドニーに向けて南下する。

XPT車窓郊外に出ると、ひたすら牧草地帯を走る。朝霞が出ていい雰囲気だ。逆光なので車内から撮影すると、こちら側が思いっきり窓に反射してしまうけど。



XPT車窓2さらにしばらく走ると山の中に入って行くが、相変わらず牧草は続く。今日は概ねこんな感じ。穏やかな景色を一日眺めていると心が安らぐ。こういう旅もいいものだ。



昼前になるとホットミールの注文を取りに来るが、まだいいかなと思ってパス。昼過ぎくらいに軽くサンドイッチと紅茶を買ってきて昼食にする。

XPT車窓3午後も相変わらず牧草風景が続くが、たまにこういう景色が見えたり、一瞬だけ海が見えたりもした。途中でなぜか駅の手前で緊急停車し、20分くらいの遅延が発生。



5時くらいになると今度は夕食の注文を取りに来たので、今度は注文。カードを渡されて、放送で案内したらビュフェカーまで取りに来るようにとのこと。ちなみに調理時間は1時間だとか。レンジでチンするだけっぽいけど...

夕食というわけで夕食。チキン&ライス。カレーっぽい。それになぜかパン付き。飲み物は夜なのでホットチョコレートを別途注文。アジアンな感じでなかなか美味かった。



夕食時には完全に日が暮れて外は何も見えない状況。気がつくとMaitlandあたりで、このあたりはシドニー近郊電車も走っているみたいで、結構駅を通過する。遅れは10分くらいまで短縮している模様。そしてシドニー近郊に入ってから結構頑張って走っているみたいで、さらに遅れを回復。

XPT@Sydneyブリスベン出発から約13時間35分。終着駅Sydney Central Stationにはなんと定刻通りに到着。乗ってきたXPTは右側。左はどこから来たのか分からないが、別のXPT。


預けていた荷物を受け取り、駅を出る。夜遅いので定刻通り着いてくれてありがたい。とりあえず駅前のホテルにチェックイン。水だけ買っておく。

さて明日からはいよいよ大陸を横断する。というわけでまたしばらくネット難民になりそう。

2013年05月01日

6日目(1)〜RBA

今朝はゆっくり目に起きて、ホテルで朝食を取ってからとりあえずチェックアウト。列車の出発まで時間があるので、荷物だけ預けて手ぶらで出発。まず中央駅まで行って今日乗るThe Indian Pacificの発車番線を確認。3番線から15時発となっている。予約時は14時55分だったから、5分変更されているのか(遅延扱いではなく、定時が15時になっている)。ふと横を見ると、今日到着のIndian Pacificが約2時間遅れで到着予定になっている。おそらくこれの折り返しだと思うが、発車が遅れないか心配だ。

とりあえずそれは置いておいて、券売機でチケットを買って電車に乗り込む。二駅隣のMartin Placeで降りて、駅前のReserve Bank of Australia(RBA)へ行く。RBAは日本語では豪州準備銀行で、オーストラリアの中央銀行に当たる。

RBAというわけでRBA。ここには通貨博物館があることは調査済みなので、そこの見学に行く。建物に入ってMuseumと書かれているところに行くと、下調べ通り無料で入らせてくれた。写真撮影はいいけどフラッシュは駄目とのこと。古い紙幣とかも展示しているから当然かな。

1時間半くらいかけて中を回り、オーストラリアの通貨の歴史を学んだ。これを見た後で自分の持っている紙幣を見ると、また違って見えてくる。とりあえずパンフレット類だけもらって、受付の人にお礼を言って退却。今度はもらっていいやつだよな・・・

再び市内電車で中央駅まで戻ると、ちょうど遅れていたIndian Pacificが到着するところだった。前情報通り長い列車を2分割して入線しているようだ。とりあえずホテルに戻り、預けていた荷物を受け取って駅に戻る。

Sydney Central Station昨日は夜だったのでシドニー中央駅を改めて撮影。時計台が象徴的だ。天気もいいので写真が撮りやすい。今回は本当に伊丹出発時とケアンズ到着時以外は実に天気に恵まれている。


というわけで、いよいよ今回の旅最大の目的であるThe Indian Pacificに乗車だ。

6日目(2)〜The Indian Pacific

駅に戻ると、折り返しのIndian Pacificの受付を始めている様子。しかし荷物を何処で預けたらいいのか分からなかったが、どうも1番線ホームにあるCountryLinkのLuggage Counterで預けられるようだ。荷物を預けて受付に戻り、チェックインしてホームに入る。

The Indian Pacific@Sydneyこのように列車が2分割されて、1列車でホーム両面を占有している。列車が長すぎて、2分割しないとシドニー中央駅のホームには収まらないようだ。



The Indian Pacific@Sydney12ワシを象ったIndian Pacificのロゴマーク。車体に大きく描かれている。





Gold Class入口今日乗車するのはGold Service。客車のドアは開いていないが、ホーム先端がLounge car(Outback Explorer Lounge)になっていて、ここから中に入れてくれた。のぼりが立っているのでわかりやすい。

Outback Explorer LoungeGold ServiceとPratinum Service客専用のラウンジ。いきなりシャンパンを振る舞ってくれた。どうも客室の準備が整うまで、ここで飲みながら待っててくれということらしい。



しばらくしたら準備が整ったと案内があったので、自分の車両、K号車に行くと、入口で車掌がチェックをしていた。チェックを受けて再び車両に乗り込み、自分の部屋に向かう。指定された部屋はK号車9号室で、車両のちょうど真ん中。静かそうで何よりだ。

The Indian Pacific車内Single cabin。かつてカナダで乗ったカナディアン号と同じく、通路両側に部屋があり、ソファ1個と折りたたみ式のベッドがあるタイプ。洗面台と足置きもある。前情報ではトイレもあるということを聞いていたが、それは共用だけのようだ。

The Indian Pacific通路通路はこのように曲がりくねっていて、客室のスペースが最大化されている。おかげでカナディアン号より幾分広く感じる。




発車時間になると、まず車両担当の車掌が来て全般的な案内をしてくれる。半分くらい言っていることは分からなかったが、まあ大体言いたいことは分かった。しばらくすると今度はLounge managerなる車掌が来て、夕食のオーダーを取りに来た。こっちのオヤジは英語が聞き取りやすい。とりあえず夕食の時間を聞かれたので、昼食を抜いていることもあり一番早い6時を指定。すると「そんなにお腹が空くのか」と言われた。大きなお世話だw

発車後しばらくしてからラウンジにコーヒーを飲みに行くと、すでに酒を飲んだくれている客が一杯で、席を確保するのに苦労した。4月1日からはGold serviceなら酒はただで飲み放題なので、飲まなければ損なのは分かるが...。ラウンジではIndian Pacificのグッズを土産として販売していた。帰るまでに何か買っていこう。

ラウンジのワインラウンジのカウンター横にはワインボトルが並んでいた。この中から選んで飲めるみたいだけど、正直銘柄を見ても全く分からん。



部屋に戻ると、今度は明日分のOff train tourの注文を取りに来た。これも4月1日からはGold Classの客はただになったが、Broken hillのツアーはあまり面白そうでないのと、朝早いのでパス。Adelaideの市内観光ツアーだけ申し込んだ。

The Indian Pacific車窓3しばらく走ると日が傾いてくる。そろそろブルーマウンテンズに差し掛かっているはずだけど、景色を見ていてもイマイチよく分からない。



6時前に食堂車に行くと、6時組はもう揃っていてすぐに席に案内される。今日はおばちゃん3人組と同席。みんなアデレードまでらしい。

夕食前菜食事はカナディアン号と同じシステムで、夕食は前菜、メイン、デザートを数種類の中から選べるようになっている。前菜はサツマイモのスープ。甘みがあって美味しかった。


夕食メインメインは牛肉のステーキとエビとジャガイモ。オージービーフなので味はまあまあ。見た目の割には柔らかくて食べやすかった。



夕食デザートデザートはヘーゼルナッツとチョコレートのタルト。ヘーゼルナッツはそのまま上に乗っていた。生クリームは甘くないタイプで、甘いタルトと美味くマッチしている。ヘーゼルナッツそのものは初めて食べたけど、ナッツっぽい。

1時間程度とはいえ、強制英会話になるのが結構しんどい。オーストラリア人の英語はよく分からん。そもそもイギリス人の英語もよく分からんけどorz

Queen Adelaide RestaurantGold serviceとPratinum客用食堂車Queen Adelaide Restaurant。営業開始前に写真だけ撮っておいた。この列車には、Gold serviceの客車に挟まれる形でQueen Adelaide Restaurantは2両隣り合わせに連結されている。

Outback Explorer Lounge2食事の時にワインを頼みそびれたので、食後はラウンジで赤ワインを飲みながら読書。時々隣のおばさんに話しかけられるので相づちを打ちながらだけど。夜のラウンジはこんな感じ。


ワインを飲み終わってから部屋に戻り、酔いを覚ましてシャワーを浴びて就寝準備。9時前に放送が入り、明朝Broken hillで東海岸時間から中央時間に変わるので、寝る前に時計の針を30分戻すようにとの案内があった。インテリジェンスな腕時計なので、都市コードをシドニーからアデレードに変更すれば自動で30分巻き戻された。いつもながら30分得した気分だw

Broken hillのツアーに行かなければ、明日の朝食は8時半からなので、そんなに早起きすることもなかろう。あんまり遅いと、運動しない分昼食に響くからあまり遅らせられないけど...

とりあえずIndian Pacificの初日は終了。

2013年05月02日

7日目〜The Indian Pacific2日目

6時半前にBroken hill到着放送で起こされたが、ツアー参加予定もなく眠いので二度寝。7時半に目覚ましが鳴って改めて起床。身支度をしてもまだBroken hill停車中だったので、朝食前の運動もかねてホーム探索に出掛けた。

The Indian Pacific@Broken Hill1朝のBroken hill駅。朝日を浴びて銀色の車体が輝く。かなり長いホームだが、それでも列車の前の方はホームからはみ出している。



The Indian Pacific@Broken Hill2列車の最後尾。カナディアン号のように専用の最後尾を用意しているわけではなく、普通に中間車をぶった切っただけだ。




8時を過ぎるとお腹が空いてきたのでラウンジまで行ってみると、朝食は8時半からにもかかわらず朝食の催促が多いようで、ちょっと待てとだけ言われて、しばしラウンジで待っていると食堂車に案内されたw
何でも言ってみるものだ。ちなみに案内されたのは昨夜の食堂車ではなく、さらに1両隣のもう一つの食堂車。昨日も書いたように食堂車の名前は同じQueen Adelaide Restaurantだけど、椅子の色が違うようだ。

2日目朝食朝食も3種類から選択できて何にしようか悩んだけど、お腹も空いているのでFull breakfastマッシュルーム抜き。あの巨大な椎茸だけは好きになれない。味はまあまあ。今朝はおばさん2人と同席。


食後しばらくラウンジくつろいでいるとオヤジが話しかけてきて、「カンガルーを見たことあるか?」と言うので野生のはないと答えると、「よし見せてやる」とか言って、なぜかラウンジあげてのカンガルー探しが始まったw

The Indian Pacific車窓1なかなか見つからず、「もうこの時間は寝てるのかも」とか言い出した矢先に飛び跳ねているやつが数匹見つかった。写真は取り損ねたが、想像していたのよりも黒かった。ちなみに場所は写真のように、背丈の低い草木だけが生えている荒野のようなところ。

ラウンジでは朝は飲み物を出してくれないらしいので、部屋に戻って各車両の車掌室でサーブしているコーヒーをもらったが、インスタントでイマイチだった。それでもないものは仕方ないので、しばらくは部屋でコーヒーを飲みながらオーストラリアの雄大な景色を堪能。

The Indian Pacific車窓2しばらく走るとサバンナから農場地帯に入り、丘の上には風車もちらほら。後で聞いた話だと、このあたりは風が強くウインドファームの建設が盛んだとか。



2日目昼食1昼になり昼食。昼食はメインとデザートを選べる形式で、メインにはビーフを注文。昨夜に続く牛肉だけど、味付けも焼き方も全然違っていたので問題なし。



2日目昼食2デザートにはチョコレートタルトのミントソースがけ。甘いチョコレートタルトに甘みのない生クリーム、それにイチゴの酸味と爽やかなミントソースがマッチして絶妙な味付け。コーヒーにもよく合う。


昼食は中年夫婦とおじいさんと相席。おばさんが結構丁寧に喋ってくれて割と色々話せた。彼ら曰く、1週間程度の休みは短すぎるらしい。是非弊社に上申したい。会話の中でなぜか日本の捕鯨の話になり、カンガルーを食ってる連中にどうこう言われる筋合いはないと思ったが、わざわざ旅行先で角を立てることもないので、最近の若い人はほとんど食べないよくらいにとどめておいてやった。

昼食後はしばらく部屋でのんびりとして、アデレード到着に備えた。

Adelaide観光バスアデレードには約20分ほど遅れて到着。ツアーバスに乗り遅れるといけないので、そそくさとバス乗り場まで移動。駅前には大型の観光バスが待ち構えていた。



Adelaide観光バスに乗って市内をぐるっと回りながら名所を案内される。途中なんとかって丘の上と、なんとかってホテルのあるビーチで降ろされて自由行動。ちょうど夕暮れ時だったこともあり、金曜ロードショーのような雰囲気になっていた。

その後は渋滞に巻き込まれて遅れそうになりながらも、予定通り18時に駅まで到着。

Adelaide Parklands Terminal駅アデレード市内中心部からは外れた場所にあるAdelaide Parklands Terminal駅。降りたときはバス乗り場に急いで取りそびれていたので、列車に乗り込む前に撮影。


The Indian Pacific@Adelaide完全に日の落ちたアデレード駅に停車中のインディアン・パシフィック号。雰囲気だけ見ると完全なローカル線の駅だが、列車は機関車を除き29両の長大編成。



客が大量に入れ替わったアデレードでは同じく乗務員も交代したらしく、新しいK号車の担当客室乗務員が出入り口で出迎えてくれた。とりあえずシドニーから乗車していることと部屋番号、名前を確認するとすんなり通してくれた。自室でくつろいでいると先ほどの客室乗務員が挨拶に来たが、日本人だというと突然日本語で挨拶し始めたw
友達が川西にいるらしく、日本語を覚えたんだとか。意外に近いぞwww

アデレード発車後しばらくすると、夕食の時間になったのでラウンジに向かう。ラウンジで待っていると順番に食堂車に案内される。今回はそれぞれ一人旅のおばさん2人とおじさん1人。おじさんは電気エンジニアで、日本の某製鉄会社に4週間ほど出張に来ていたらしい。

2日目夕食前菜今回も前菜、メイン、デザートを数種類から選び、前菜は野菜スープ。スパイスがきいてなかなか美味。ちなみに今回は忘れずワインを注文。



メインは今朝元気な姿を見たばかりで気が引け色々悩んだが、折角オーストラリアに来たのでカンガルーに挑戦。ウェイトレスに、本当にいいのねみたいに念を押された上、相席のおばさんからはしっかりと焼いてもらいなとアドバイスをもらった...。

2日目夕食メインそして出てきたカンガルー肉のステーキ。味は・・・臭みは特にないし柔らかかったけど、あまり美味いものではないな。話の種に一度は食べてみたけど、二度目はいいかな。


2日目夕食デザート口直しも兼ねたデザートはアップルタルト。サワークリームが上に乗っている。甘く漬けられたりんごとタルト生地がマッチしなかなかのお味。それにサワークリームが溶け込み、うま味を増している。


散々話し込んだ夕食を終えて部屋に戻り、一休みしてからシャワーを浴びて就寝準備。何もない荒野を駆けているだけあって、部屋の電気を完全に消して外を見ると星がよく見える。星明かりがあるかないかで視野が変わるうちの田舎以上だな。

The Indian Pacificでの旅も今日で半分。世間から隔離されのんびりとした旅はいいものだ。明日はいよいよナラボー平原にある約478kmの世界最長の直線区間を走行する。その途中にあるCook駅にも停車する予定で、楽しみだ。

2013年05月03日

8日目〜The Indian Pacific3日目

今朝は早朝から放送が入ることもなく、7時に目覚ましが鳴るまで十分に睡眠を取れた。とりあえず身支度をしてから朝食。

3日目朝食スターター今朝の朝食は、スターターとメインを選べるようになっていて、スターターにはトロピカルサラダを注文。メロンと赤肉メロン、それとベリー系の実が入っていた。他にパフェもあったけど、食前にパフェはないな。


3日目朝食メインメインはエッグなんとかを注文。焼いたパンの上にスモークサーモンと目玉焼きが載っている。結構美味しかった。これくらいならうちでも作れそうだ。



食後は一旦部屋に戻り、しばらく景色を堪能。しばらく走ると列車はナラボー平原に入る。ここには世界最長478kmの直線区間があり、車内放送がその区間に入ったことを告げる。

The Indian Pacific車窓車両両側とも背丈の低い草木が生えただけの平原が一面に広がるばかりで、視界一面に地平線が見える。モンゴルの砂漠以来、人生二度目の地平線だ。それにしてもよくこんなところに鉄道を引いたものだ。

ナラボー平原をしばらく走ると、Cook(クック)駅に到着。30分ほど停車するのでホームに降りて列車の回りを探索する。ここは幾ばくかの住民が生活するのみで、学校やプールの建物はあるものの、駅の周りにはほとんど何もない。ホームに降りて歩いていると、蠅が異常発生していて鬱陶しいことこの上ない。

Cook駅1クック駅。ホームはなく各車両の入口に脚立を置いて乗り降りする。脚立は列車への補給設備とともに駅備え付けのようだ。




Cook駅2駅名表示板は一応置いてあった。これの存在が、確かにここが駅であることを示している。それにしても、立ち止まってカメラを構えている間に蠅にたかられて堪らない。


The Indian Pacific@CookThe Indian Pacificを牽引する機関車。重連かと思っていたら、単機での牽引だった。最後尾のMotorail(車運搬車)を含めて29両を牽引している。クック駅では機関車への給油も行っていた。


Cook駅3何処までも続く線路と、その先の地平線。The Indian Pacificは、クック駅でも分岐側には入らず直線コースを維持。これにより478kmの直線を確かに走行している。



The Indian Pacific@Cook32車両の入口にはクック駅備え付けの脚立。乗客が戻ったか車掌がチェックしている。車掌も蝿には悩まされているようだけどw



20分くらい駅をうろうろしたが、蠅が鬱陶しすぎるので列車に撤収。走っていると流石に蠅も寄ってこなかったが、走り続けるのは不可能なので仕方がない。自室に戻ってしばらく休んでいると列車が動き出す。再びナラボー平原を西へと進む。

クック発車後、しばらくナラボー平原の地平線を眺めていると昼食の時間になったので、食堂車へ向かう。今日の昼もメインとデザートの選択式。変化を求めてメインには山羊チーズのタルト、デザートにはパンナコッタを注文。

3日目昼食メインこちらがメインの山羊チーズのタルト。山羊なのでクセはあるが、チーズ好きにはなかなか美味かった。




3日目昼食デザート続いてデザートのパンナコッタ。この毛糸のようなのは何だろうかと思ったが、砂糖で作ったものだから食べられるよと教えてくれたので食べてみたら、綿飴みたいなものだった。オーストラリアにもこんなものがあるんだな。

The Indian Pacific車窓3食後はラウンジで、相変わらず続くナラボー平原の地平線を見ながら、ラウンジでカプチーノを味わう優雅な午後を満喫。天気も良好だ。ついでに折角この列車に乗ったので、何かお土産をと思い土産コーナーにあるIndian Pacificのマウスパッドとマグカップを購入。帰ったら早速使おう。

その後は自室でのんびりしたり、喉が渇いてラウンジまでジュースを飲みにいったりしながら過ごし、夕食の時間になると食堂車まで出向いた。隣のラウンジで待っていると順番に呼んでくれるので待っていたが、今日は食堂車に行く前に食前酒をと思いシャンパンをもらったらすぐ呼ばれたので、そのまま夕食用に食堂車まで持ち込んだ。今回はメタボ夫婦と老婦と同席。太い方がいたので、全員座れるようウェイトレスが席の配置を考えていたw

毎度のごとく前菜とメインをメニューから選ぶが、今日は昨夜と同じメニューだったので、昨夜とは違うものということで前菜に蟹のなんとか、メインにポークカツレツを注文。

3日目夕食前菜蟹のなんとか。蟹をすりつぶしたものとアボガドをすりつぶしたものがパンの上に置かれている。食べ方がよく分からなかったが、美味しかった。



3日目夕食メインメインのポークカツレツ。どのあたりがカツなのか疑問だが、味付けはなかなかよかった。




3日目夕食デザートデザートにはチョコプリン。プリンじゃなくてミニケーキのような感じだったけど、甘いチョコレートケーキに付け合わせの甘くない生クリーム、それとミルクティがマッチして美味しかった。


夕食後はラウンジで水をもらって自室に戻る。しばらくのんびりしていると、あと30分でKalgoorlie(カルグーリー)に到着するとの案内と共に、西部標準時に切り替わるので時計の針を1時間半戻すようにとの指示があった。中央標準時がなぜGMT+9:30と中途半端なのかは謎だが、一度に1時間半戻すと時間のお得感が半端ないw

日も暮れたので自室でのんびりと本を読んでいると、カルグーリーに到着。ここでもOff train tourの金鉱ツアーに参加。

バスに乗車すると、まずはHannan's North Tourist Mineに連れて行ってくれた。ここは観光客向けに金鉱やその掘り方などを紹介する施設のようで、係の人が案内してくれた。

Hannan's North Tourist Mineまず目に入ったのは巨大な建機2機。ダンプトラックの方は上に登って使い方などを説明してくれた。小型なら国内で散々いじくり回した事があるので、結構面白かった。資格上は、国内ならこのサイズでも運転できる筈・・・。

建物の中に入ると、鉱山の歴史等に関する展示が行われていたが、鉱石の現物もいくつか展示されていて結構面白かった。展示されていた金鉱石に含有されている金は少なそうだったけど・・・。

Super Pit続いてSuper Pitというところに連れて行かれ、こちらでは丘の上から稼働中の金鉱を見下ろせるようになっていた。結構離れていたし夜だったので、コンデジでは光学ズームと電子ズームを最大限駆使してこれくらいが限界だった。しかし24時間稼働とは恐れ入る。

Super Pitの見学を終えると再びバスで駅に戻る。最後にバスの運転手から、Goldrush Tours Kalgoorlieのロゴの入ったボールペンを貰った。

The Indian Pacific@Kalgoorlie夜のカルグーリー駅。ここまでくると、パースとの間に都市間列車も存在するみたいで、隣のホームにはパースから来たと思われる気動車が停車していた。



再び列車に乗り込むと今日の活動は終了。明朝にはPerth到着予定で、豪州大陸横断の旅もまもなく終わる。インディアン・パシフィックで過ごす夜もこれが最後。明日になってばたばたしないように、できる準備は今夜のうちに済ませておかないと。

2013年05月04日

9日目〜Perth到着

7時頃に車内放送で起こされる。現在時刻通り運行中で、9時15分にEast Perth駅に到着するので、8時半までに朝食を済ませるようにとの案内があった。とりあえずベッドから這い出て身支度をし、朝食に向かう。

4日目朝食スターター朝食も昨日と同じメニュー。スターターはシリアル、トロピカルサラダ、パフェだけで昨日はトロピカルサラダだったので今日はパフェに挑戦。スターターというだけあって小さく、バニラというよりヨーグルトっぽかった。

4日目朝食メインメインは今日はフルブレックファースト(マッシュルーム抜き)。卵はポーチにしてみたが、目玉焼きと何が違うのかよく分からない。ただ焼いただけが目玉焼きで、コンパクトに形を整えたのがポーチなのだろうか。

今日の朝食はやたらよく喋るおばちゃんに捕まり、なかなか開放されず難儀したが、食堂車が店じまいし始めたタイミングで上手く解散できた。とりあえず部屋に戻って最後の降車準備をして、あとはパース到着まで最後の車窓を眺めながら待機。シドニーからの長かった旅もまもなく終わる。3泊も過ごすと列車にも愛着がわくし、車内で顔なじみも増えるので何とも名残惜しい。

そうこうしていると途中駅で乗り込んできた西オーストラリア州の検査官がいきなり部屋のドアを開けて、野菜や果物、蜂蜜などを持ち込んでいないか聞いてきた。引っかかりそうなものは何も持っていないのでノーと答えたらすんなり終わった。

午前9時15分、The Indian Pacificは終着駅East Perthに到着した。シドニーとは違い、長大な編成のままホームに入線。シドニーから4352km、68時間15分の旅を終えた。表定速度は約63.8km/h、車内誌によると停車時間を除く平均速度は85km/hとのことである。

The Indian Pacific@East Perth1ホームに降り立つと、顔なじみの乗務員や客と最後の挨拶を交わしながら荷物の受け取り場所まで歩いていく。一応ホテルの場所は確認していたけど、車内で知り合ったおばさんが迎えに来ていた娘さんにホテルまでの行き方を調べさせて教えてくれたw 何処の国にもお節介母ちゃんみたいな人はいるものだw

列車を撮影して荷物を受け取ると、おばさんとも別れの挨拶をしてトランスパースが運行するパース近郊路線乗り場へ向かう。陸橋を渡って反対側のホームに降りると券売機があったのでチケットを買おうとするが、久々に財布を開けると20ドル札と数十セントしかなく、券売機が受け付けてくれなかったorz

仕方ないので駅舎まで戻って高い水を買って両替。再びホームに戻ってチケットを再購入・後になって思えばカードが使えたんじゃなかろうか・・・。

The Indian Pacific@East Perth2そんなことをしていたせいで15分に一本くらいしかない列車を逃してしまい、しばらく待ちぼうけ。Indian Pacificは相変わらず朝日を浴びて停車したまま。



しばらくしてパース行きの列車が来たのでそれに乗車。車体は割と新しそうなのにインバータ制御ではなかったのが残念。パース駅から教えて貰ったとおりに道を歩き無事ホテルに到着。ただここのホテルはチェックイン時間まで部屋に入れてくれなかったので、とりあえず荷物だけ預かって貰って観光に繰り出す。

パース造幣局まず訪れたのがパース造幣局。見学ツアーを申し込むと、主に金貨に関する展示だけでなく、金を溶かして金の延べ棒の作り方の実演も見せて貰えた。昨日の金鉱ツアーの後で見ると掘削からコインになるまでの一連の流れが分かり、感慨深い。

そのほか展示品には海外の金貨や金塊もあり、日本の小判や三菱の金塊も展示されていた。

造幣局見学を終えると昼時だったので、ホテル近くまで戻ってサブウェイで昼食。久しぶりのジャンクフードが美味い。昼食後は駅周辺や繁華街をブラブラと散策し、チェックイン時間を過ぎてからホテルに戻り、荷物を引き取って部屋で一服。少し休んでから再び市内散策をして、最後にスーパーに寄って買い物をしてからホテルに戻る。

夕食夕食は20%割引のクーポンを貰ったのでホテルのレストランで食べた。サイダー(りんご酒の方)とオージーピザ。愛想のいい韓国のお姉ちゃんが対応してくれた



外を見ながら食事していたら、突然肩をたたかれたので何事かと思ったら、インディアンパシフィックで一緒になった元電気エンジニアのおっちゃんだった。奥さんも一緒で、同じホテルに泊まっていたらしい。昼間ピザハットで別の人を見たし、パースの街も狭いものだw イーストパースでは会わなかったから挨拶できなかったのでちょうどよかった。一頻り話をして別れの挨拶をしてから部屋に戻る。

さて長かったオーストラリア旅行だけど、明日はいよいよ帰路に就く。大陸の列車の旅も、日本やヨーロッパのようなスマートさはないが、なかなかいいものだ。今度は大陸縦断鉄道に挑戦してみたい。とりあえず明日寝坊しないように早めに準備して就寝しよう。

2013年05月05日

10日目〜帰路

帰国のために6時前に起床。パースでのホテルは朝食込みではないし、そもそも早い時間に出ないといけないので、昨日スーパーで買ってきていたサンドイッチと、ブリスベンで買ったコーヒーバッグで朝食を済ませて出発。ホテルをチェックアウトすると、昨日のうちに手配を依頼しておいたタクシーが迎えに来たので、それに乗って空港まで移動。

ワンワールドルビー会員の権限を行使して優先チェックインしたが、まだ時間が早いせいでカウンタは空いていたのであまりメリットはなかった。荷物は東京まで送れるけど、シンガポールから先のチケットはシンガポールの乗り継ぎカウンタで発券してくれとのことである。

チェックインが終わるとそのまま出国し、搭乗口まで移動。ホテルのWifiが不調だからここで繋ごうとしたら、有料だったorz
仕方ないので空港備え付けの無料インターネット用PCを使うも、英語しか入力できないので大したことはできなかった。

パース空港搭乗口前でしばらく本を読みながら待っていたら、搭乗予定の飛行機がやってきた。今日乗るのはカンタスのA330。今回の旅で唯一のエアバス機になる。



時間が来て優先搭乗。窓側席を取っていたけど、運良く隣に誰も来なかったので、シンガポールまでゆったりとできた。

カンタス機内食フライト時間は5時間程度なので食事は一回だけだけど、アイスクリーム付きで割としっかり出た(そういえば国内線でも出た)。メニューはラムか魚でラムを選択。



本を読んだり寝たりしながら時間を潰していると、シンガポール・チャンギ空港に到着。とりあえず乗り継ぎカウンタでここから先のチケットだけ発券して貰ってから入国。MRTに乗って市内に繰り出す。ガイドブックも持たず、特に行きたいところもないので、話のネタにとマーライオンだけ見てきた。

マーライオンこれが噂のマーライオン。確かにでかいと言えばでかいが、がっかりするというのもうなずける。何か残念な気がする。どう見ても嘔(ry。ところでこの水は水道水だろうか、それとも足元から吸い上げているのだろうか?

ミニマーライオンその後ろにはミニマーライオン。こちらはなにも吐いていなかった。





その後、MRTに乗ったり、夕食でも食べに行ったりして時間を潰そうかとも考えたが、あまりにも蒸し暑いのでどちらも断念。とっとと空港に戻って夕食をとることにした。

というわけで再びMRTで空港に戻り、空港のスカイトレインだけ完乗して再出国(よく考えたら出国エリア専用路線が残っていたorz)。フードコートで夕食をとって、搭乗時間までネットサーフィン。

チャンギ空港本日搭乗するJALのB767型機。本来はB787の予定だったけど、バッテリ問題により機材が変更されてB767での運行となっている。



ここでも優先搭乗し、非常口席に着席。定刻通り出発後、マフィンと柿の種を肴に梅酒を飲んでから就寝。明日の朝は3時半くらいには朝食が配られそうだ・・・。

2013年05月06日

11日目〜帰国

いつも言っているように家に帰るまでが海外旅行なので、まだまだ続きます。

B767の非常口席は、余計な出っ張りもなく足元はすっきりしている上、窓もあっていいことづくしかと思いきや、客がCAを呼ぶときのチャイムが頭上で鳴り響き非常に喧しい。おかげでチャイムが鳴るたびに起こされた気がするorz

往路のB777では特に気にならなかったから、B767特有の問題だろうか。折角子供が大人しくしていたのに、アレはたまらん...

それでも寝続けていたが、3時半頃に朝食が配られてきたのでそれで起床。朝食をコーヒーで目を覚ますも、はやり眠い。実質3時間くらいしか寝てないから無理もないだろう。それでも朝日が昇る瞬間を窓から見られたのは良かった。

羽田空港には予定より約30分早く到着。入国、荷物受け取り、税関を速やかに通過し、乗り継ぎカウンタで予定より一本前の便への振替を試みるも、預入荷物がある場合はすでに締め切られているとのこと。残念と思ったが、国内線ターミナルに行けばまだ大丈夫とのアドバイスを貰ったので、そのまま無料バスで国内線ターミナルまで移動し、カウンタで無事振替成功。

それでも時間ギリギリだったので急いで保安検査を通り、サクララウンジでソイジョイとジュースだけ貰ってすぐに搭乗。クラスJにアップグレードを申し込んだつもりだったけど、上手く伝わっていなかったようで普通席だったorz

早朝で滑走路も空いていたためか、伊丹空港には予定より若干早く到着。すぐに荷物を受け取り、モノレールに乗車。往路と同じく時間に余裕があるし、混んでいる時間でもないので安い阪急ルートを選択した。というわけで蛍池で阪急に乗り換え、十三経由で三ノ宮まで出る。三ノ宮からはJRで帰還。

というわけで長かったオーストラリア旅行もこれで終了。今回は大陸横断鉄道に乗ったこともあり、Tilt Train、XPT、そしてThe Indian Pacificの3列車にしか乗れなかったが、総走行距離は7031kmにも達している。The Indian Pacificにはこれまでも何度か乗ろうとしたものの、オンシーズン以外は週1便であることによる曜日の制約が大きくなかなか実行に移せずにいたが、今年のGWは日並びがよくついに実行に移すことができた。オーストラリアは思っていたよりいい国で、まだ大陸縦断鉄道(The Ghan)も残っているので、是非また訪れたいものだ。